今回はニューバランスのスニーカーで多く使われている素材「スエード」のお話です。スエードは天然皮革の中でもその性質を知らなければメンテナンスも汚れ落としやシミとりなどのクリーニングも難しい素材です。
ただ、知らなければ難しいというだけで実際にスエードという記事がどいうものか知っていれば意外と扱いやすい革だったりもします。ということでスエードとスエードの靴(スニーカー)の性質や手入れの方法について紹介してみます。
目次
スエードの靴のお手入れ・メンテナンスをしたい。そもそもスエードとはどんな革?
まずはじめにスエードとはどういった革なのか、その性質はどんなものなのかを紹介してみます。最も大きな特徴といえば、通常、レザー製品で使われることの多い艶のあるつるつるの革、いわゆるスムースレザーは皮の表側が多いのに対し、スエードは皮の内側(裏側)になります。他にも起毛素材といえばヌバックやベロアなどもありますがそれぞれ製法が違います。
スエードの材料は、仔山羊や子牛、豚などの皮革で、クロムでなめした皮の内側をサンドペーパーなどで毛羽立たせ起毛させたものです。ちなみにスエードという呼び名ですが、スエードとはフランス語でスゥエーデンで、この技法が開発されたのがスゥエーデンだからということからきているようです。
ニューバランスのスエードの性質・特徴 雨に弱いのか?
スエードの性質やメンテナンス方法を知らない人が多いため、繊細で難しいイメージを持たれている事が多い皮革ですが、実は丈夫で水にも強い皮なんです。(水に弱いと思われていることが多いのは防水しないまま、雨の日に履いて汚れを沈着させてしまったりブラッシングをしない人が多いため!?とりあえず、雨の日にも履くのならスエードに防水スプレーは必須かも)
そのため、ちゃんとスエードの性質を理解してこまめなメンテナスをしてあげれば長く楽しめる皮革だということができます。
スエード靴(スニーカー)のお手入れ(日常的なスエードのお手入れ)
スエードの靴を長持ちさせる為には、日常的にやっておきたいお手入れがいくつかあるので紹介してみます。
スエード靴のお手入れ ブラッシングで汚れをかきだし、毛並みを整える
できれば、スエードの靴を履く度に毎回やっておきたいのがブラッシングです。簡単にやり方だけ紹介してみます。まずは、靴に付着した汚れや奥に入り込んだホコリをサッと落とすために、スエード表面の毛並みとは逆方向にブラッシングをしていきます。これは、スエードを起毛させて毛の間に入ったホコリや汚れをかき出して落とす為です。
次に毛並みに沿った方向へとブラッシングします。これは先程とは逆方向の汚れを落とし、スエードの毛並みを美しく整えるためです。生えている方向へとブラッシングすることになるのであまり力を込めすぎると毛を抜いてしまうことになりかねませんので強くなりすぎないように力の加減を考えてやさしくブラッシングしてあげましょう。汚れが落ちたと思えば再度ブラシで起毛させて通常のブラッシングは完了です。
後でスエード靴(スエードのスニーカー)を実際に洗っていますが、洗うのは面倒なのでできれば早い段階で毎回ブラッシングなどのお手入れを小まめにしてあげているほうが靴の寿命も延ばすことができますし、スエードを良好な状態で長く楽しめます。下のブラシはアマゾンで高い評価を得ている大人気ブラシです。他のブラシを見たい方はこちらをどうぞ!
スエード靴のお手入れ スエードに栄養を与える(栄養ミストや栄養スプレー)
上の動画で見てもらえるとわかりますが、スエードは革です。スエードに限らずヌバックでもスムースレザーでもそうですが、革にはスニーカーじゃなくても定期的に栄養を与える必要があります。上の動画で紹介されている栄養ミストですが、なかなかいいです。私も使ってます。あと、エム・モゥブレィのスエード用栄養・防水スプレーなんかもお気軽に栄養を与えることができ、さらに防水スプレーとしての効果もあっておすすめ(大人気)です。
スエードのお手入れ スエードの靴が水に濡れた場合の乾かし方
スエードの靴を履いていて雨が降ってしまうことも当然あるでしょう。水に濡れてしまう場合も当然あるとしてその後のケアがとても大事です。雨に濡れた場合は濡れたまま放置せずに軽く水を拭いて、できるだけ風通しの良い場所で早く乾かすようにしましょう。
また履きしわなどがついているのにそのまま放置して乾かしてしまうと乾いた時にシワが残りやすいのでシューキーパーでシワを伸ばした状態で乾かすほうが良いです。
シューキーパーの記事はコチラ⇒シューキーパーのいろいろな効果!シワの防止や型崩れ防止など~
乾いたら前述したようにブラッシングで起毛させ、防水スプレーを吹くと良いです。(防水スプレーについては下に書いています。)
新品のスエード靴(スニーカー)を下ろす前に注意したいこと。
スエードという素材は水にも強いですが、そのままでは水を吸い込んでしまうため、雨がふった時などに履くと水と一緒に汚れが染み込んだりして、汚れが沈着したりシミができてしまう場合があります。そのため、スエードの靴を下ろす前にまずやっておきたいことが、防水スプレーを吹くということです。
防水スプレーを吹くことにより、スエードは水を弾くようになり革の内側まで汚れを侵入させないで済みます。この処理をこまめにやっておけば、殆どの軽い汚れならブラッシングとスエード用の消しゴムでクリーニングできたりとその後のメンテナンス・シューケアが非常に楽になります。
水を吸うと起毛した毛が絡みやすくなったり、長い目でみればカビがはえやすくなったり、劣化が早まったりと良いことはありません。まずは、防水スプレーを強くおすすめします。下の写真は私も使用しているクレッププロテクトのシューケアセットです。
防水スプレーの効果は、動画をみてもらえるとわかると思います。現在最強とも噂される撥水効果です。こういった画像(素人が撮ってるものもたくさんある)がユー・チューブにはまだまだありますので、興味がある人はみてみると面白いですよ。おすすめの防水スプレーに関しては別記事にもあるのでよろしければご覧ください。
⇒防水スプレーでスニーカーを守れ!超強力 防水スプレー3選!
スエードの靴を洗う方法(ニューバランス 996 スエードスニーカーの洗い方)
スエードの靴を洗うのは実はそんなに難しいわけではありません。人それぞれスエードの洗い方には多少の違いがあるとは思いますが実際に私がニューバランス996のオールスエードのスニーカーを洗った手順で紹介してみます。
少なくとも300回以上は履いてるオールスエードのMRL996を洗う!
つま先までしっかり汚い(笑)スエードが汚れてます!
つま先の写真です。しっかりと汚れが入ってしまっています。
ヒール部分の汚れもひどいです!
流石に一度も洗っていないだけありひどい汚れ方です(笑)
ニューバランスをクレッププロテクト(洗剤)で洗う!
本当は、購入して下ろす前に防水スプレー等をしてこまめにブラッシングやクリーニングなどの汚れ落としやスエードのお手入れをしていればここまでひどくなかったのでしょうけど、それは今更なのでできるだけ綺麗になるように洗ってみます。(他にスニーカーの洗剤といえばジェイソンマークが超定番の有名なのでおすすめです。)
ぬるま湯にブラシを浸し、スエードをクレッププロテクトのシャンプーで洗う!
ぬるま湯につけたブラシで、スニーカーをゴシゴシ洗っていきます。アッパーのスエード部分からソールの側面などにかけてどんどん洗います。洗ったら付属の黒いタオル!?で拭き取ります。汚いようなら、ブラシで洗ってタオルで拭いてという流れを繰り返します。
シューレースはぬるま湯を入れたバケツに入れて手でもみ洗い
ぬるま湯を入れたバケツにシューレースをつけてそのままもみ洗いしました。靴を洗った洗剤が溶けているのでこれでも綺麗になっていきます。
洗い終えたニューバランスMRL996をみてみましょう
もともと色がグレーな上、白の部分もオフホワイトだった為、なんとも洗った満足感の薄い仕上がりになりましたが、肉眼でみるとかなり綺麗になっています。一応写真をみて下さい。右が洗浄後です。
まずはつま先部分から
つま先の部分は、殆どの汚れが落ちています。まだ黒く汚れているようにも見えますが、このあとのスエードのブラッシングでほぼわからなくなりました。多分、また洗剤でゴシゴシこすればさらに綺麗になるはずです。
ヒールの汚れもかなりきれいになりました
ヒール部分もソール部分も白さが全く違います。ある程度の洗浄効果が確認できたところで、今回はここまでです。なぜかというとスエードの補色と栄養の補給に興味がわいたので引き続き補色もしてみようと思ったからです。
それはまた次の記事に書こうと思います。とりあえず、消化不良の方の為に動画をあげておきます。スエード生地ではありませんが、洗い方に特に違いはありません。
スエードの汚れの落とし方は水洗いだけではない
今回は、汚れに年季の入った私のスニーカーを水洗いで洗浄しましたが、最初に少しいったとおり汚れ落としは水洗いだけではありません。他の方法についても簡単にふれておきます。
先に紹介しましたがスエードスニーカーの汚れはまずはブラッシングで!
汚れて間もないホコリの付着など、微細なスエードの汚れはブラッシングでかき出しましょう。スエードの汚れは毛と毛の間に入り込んだ汚れがやっかいなので、買ったばかりの段階で防水スプレーを吹きコーティングしておきましょう。
そうすると汚れて直ぐなら、ブラッシングで汚れを掻き出すのが簡単になり、綺麗になりやすいです。
スエードの汚れを消しゴムで落とす場合!
まだ、スニーカー用洗剤でごしごし洗うほどの汚れでではないけど、多少汚れが目立つようになってきたという場合は上のジェイソンマークのスエードクリーニングキットもおすすめです。スエードをこする消しゴムとゴミや埃を掻き出したり、スエードの毛並みを整えるブラシがセットになっているので気軽に簡単なクリーニングできます。
ヌバックなどにも有効で、スエードの場合は強くこすりすぎると起毛した毛が抜けてしまう可能性もありますのであまり力いっぱいごしごしはしないように注意しましょう。そんなに力を込めてゴシゴシしたくなるようなぐらいスエードが汚れている場合は、いさぎよく洗剤で水洗いをしたほうがいいですね。
さっきでてきたジェイソンマークについてはこちらの記事で紹介しています ⇓
ジェイソンマークがすごい!スニーカークリーナーはコレで決まり!?
ここまで読んで自分で洗うのが面倒な人はプロにませるのも有り!
ここまで読んでいただいている人は、多分自分で洗うとは、思いますが一応、プロの洗い屋さんも紹介しておきます。スニーカーや、靴の洗浄は道具を買い揃えないといけないので、それなりにお金がかかります。頻繁に何足も洗う人はそれでいいんでしょうけど、たまにしか洗わないという人は、むしろプロのクリーニング店に頼んだ方が手間がかからない上に安上がりでしかも綺麗ということもあります。
特に2足~3足と一気にお願いすると割安にもなるので自分で洗うのがバカらしくなる可能性もあります(笑)今回の記事を読んで洗うの面倒だな・・・・と思ったら、楽天に出店している下のぴよちゃんクリーニング楽天市場店なんかがおすすめです。プロの道具を使うということもあり評判も凄くいいですよ!
もちろん、個人的には自分で洗ってもらったほうがこの記事を書いたかいもありますが。
簡単に今回の記事のまとめと次の記事へ・・・
スエード靴(スエードスニーカー)のお手入れ方法はブラッシングと防水スプレー、それに今回お見せしたような専用のスニーカー用洗剤での洗浄がおすすめです。汚れの落とし方は、ぬるま湯に洗剤をつけてブラッシング、拭き取ってまだ汚れているようなら、又洗剤をつけてゴシゴシしてブラッシングという作業の繰り返しです。
今回の私のスニーカーのように防水スプレーや一切のメンテナンス無しで数百回履いてしまうと汚れを落とすのも大変ですが、最初に防水スプレーをしておき、小まめにブラッシングで汚れをかき出してあげればもっと簡単にきれいになります。最初の防水スプレーと日々のケアが大事だということです。
また、スエードも栄養を与えたり抜けた色を補色するとさらに綺麗に復活できます。長くなったのでこの記事はいったんここまでにします。このスニーカーの仕上がり具合を見届けたい方は次の記事も合わせてご覧ください。目標は下記の動画のようにピカピカに・・・・(*^^*)
この記事の続編⇒
スエードの補色と色あせ対策!色あせたスエードのスニーカーを補色してみました!